革張りのソファ、葉巻の煙、暖炉の残り火
ロンドンの夜が更けた頃、英国紳士たちは会員制のクラブで葉巻をくゆらせ、コニャックを傾けた。
「タバコ・バニラ」は、デザイナーのトム・フォード自身がロンドンに抱く深い愛着と憧れから生まれた、その夜の空気そのものです。
アメリカ発のラグジュアリーブランド「トム フォード」は、ファッションから美容まで手掛ける世界的デザイナー、トム・フォード氏が2006年に設立。中でも「プライベート ブレンド」コレクションは、広告を一切打たず、香り本来の力だけで熱烈なファンを獲得してきた、知る人ぞ知る名品揃いのラインです。
2007年に誕生した「タバコ・バニラ」は、そのプライベート ブレンドを代表するアイコン的存在。
甘いのに、退廃的。重いのに、品がある。
「こんな香りが存在していいのか」と思わせる、香水の常識を覆す一本です。
タバコ・バニラを愛用・言及情報がある芸能人は?
以下は、当サイトで確認できた愛用・言及情報の一例です。
「大人の色気」を武器にする方、クリエイティブな感性を持つ方に特に支持されている印象です。
・今市隆二さん(三代目 J SOUL BROTHERS)
・柳楽優弥さん
・濵田崇裕さん(WEST.)
・ダニエル・クレイグさん(ハリウッド俳優・007ジェームズ・ボンド役)
・ハリー・スタイルズさん
・トム・ハーディさん
・ドヨンさん(NCT)
・テヨンさん(NCT)
※順不同です。
この香りの持つ「強烈な個性」に負けない、カリスマ的な方々が並びます。
「万人に愛される香り」ではなく、「わかる人だけが選ぶ香り」——そういう香水です。
香りのざっくりイメージ
専門用語をできるだけ使わずに表現すると、タバコ・バニラはこんな香りです。
一言で言えば——
**「葉巻の煙に、バニラが溶けた夜」**です。
- 「タバコリーフの重厚な幕開け」
火のついた煙草ではなく、乾燥した葉巻の葉の香り。スパイシーで渋く、「大人の入口」にしか感じられない圧倒的な存在感。 - 「バニラとカカオの甘い核心」
タバコの渋さに、クリーミーなバニラとカカオの甘さがゆっくりと溶け込んでいく。「退廃的な甘さ」とはまさにこれ。 - 「ドライフルーツとウッドの静かな余韻」
最後はドライフルーツの芳醇さとウッディな温もりが漂い、まるで暖炉の前に座っているような安らぎを残す。

香りの構成
タバコ・バニラはトムフォード プライベートブレンドの「シングルノート」設計。
一般的な香水のようにトップ→ミドル→ラストと大きく変化せず、最初から最後まで葉巻とバニラの世界観が一貫して続きます。これが「纏った人と一体化する」感覚を生む秘密です。

| 段階 | 主な香り | 印象 |
|---|---|---|
| トップ | タバコリーフ、スパイシーノート | 「退廃の宣言」 乾いた葉巻の葉と、鋭いスパイスが鼻をつく。好き嫌いが最も分かれる瞬間。 |
| ミドル | バニラ、カカオ、トンカビーン、タバコブロッサム | 「甘さと渋みの融合」 対極の素材が絡み合い、唯一無二の官能的な核心部へ。 |
| ラスト | ドライフルーツ、ウッディノート | 「余韻という名の品格」 芳醇で落ち着いた木の香りが、静かに纏った人の肌に残る。 |
香りのプロファイル
タバコ・バニラを纏う前に知っておきたい、基本的な特徴のまとめです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 香りの系統 | オリエンタル・ウッディ |
| 持続時間 | 8〜12時間程度(オードパルファム。プライベートブレンドは持続力が高い) |
| 季節 | 秋冬専用(夏の使用は香りが主張しすぎる場合も。涼しい季節に本領発揮) |
| ジェンダー | メンズ寄りユニセックス(もともとメンズとして発表されたが、女性愛用者も急増中) |
| おすすめシーン | 大人のディナー、特別な夜、ジャズバー、「今夜は違う自分でいたい」という日 |
どんな人に似合う?
タバコ・バニラは、纏う側にもある種の「覚悟」を求める香りです。

- 「圧倒的な存在感」を放ちたい人
周囲に埋もれたくない、自分のスタイルが確立されている方に。 - 甘さの中に「毒」や「深み」を求める人
単に可愛いだけのバニラでは物足りない、複雑な大人の感性を持つ方に。 - 重厚なファッションを好む人
上質なウールコート、レザージャケット、あるいは完璧に仕立てられたスーツを愛する方に。 - 冬の寒さを楽しみたい人
冷たい空気の中で、自分の周囲だけが熱を帯びているような感覚を楽しみたい方に。
ここがリアル!「退廃の美学」の光と影
- 最初の10分が試練
トップのタバコリーフとスパイスは、嗅ぎ慣れない方にはかなりの衝撃です。
「ちょっと無理かも……」と感じても、20〜30分置いてみてください。バニラとカカオが溶け込んでくると、別世界が開けます。購入前に必ずテスターで試すことを強くおすすめします。 - TPOを選ぶ香り
職場や公共の場での使用は要注意。
香りの存在感が非常に強く、1プッシュでも周囲に広がります。 - デイリー使いより「ここぞ」という場面のために取っておくのが、この香水との正しい付き合い方です。
- 量は「ほんの少し」が鉄則
1〜2プッシュが上限。 - それ以上は「香水をつけすぎている人」になってしまいます。
太ももや二の腕の内側など、体温が低めの部位に少量つけるのが、長く上品に香らせるコツです。
サイズ展開と価格(2026年現在)
【タバコ・バニラ EDP 価格目安】
- 30ml:約 22,000円前後
- 50ml:約 32,000円前後
※時期・販売店により変動がございます。
「タバコ・バニラ」の魅力をハックする2つの代替案
この「スモーキーな甘さ」のDNAを、より手軽に楽しみたい方に。
1. アル・ハラメイン| アンバー ウッド タバコ エディション
【再現度:最強】
海外マニアが「ほぼ同じ」と認める実力派 中東のブランドが手掛けた、タバコ・バニラのDNAを極めて忠実に再現した一本です。
- 特徴
オリジナルの持つ重厚なスパイスとバニラのバランスが驚くほど近く、持続力も本家に負けていません。 - メリット
Amazonや楽天で本家の3分の1以下の価格で手に入ることが多く、コスパ重視派の聖杯となっています。
2. メゾン マルジェラ| バイ ザ ファイヤープレイス
【比較:エモーショナル】
「煙と甘さ」のもう一つの正解 タバコ・バニラが好きなら、必ずハマるのがこの香りです。
- 特徴
暖炉で燃える薪の煙と、焼きマシュマロのような甘さ。 - タバコよりも「焚き火」に近い、よりノスタルジックなスモーキーさです。
- メリット
より日常使いしやすい軽やかさがあり、マルジェラらしい洗練されたパッケージも魅力です。
まとめ:「好き嫌い」がある、だからこそ本物
タバコ・バニラは、全員に好かれようとしていません。
むしろ、わかる人だけに届けばいいと言わんばかりの潔さがある。
葉巻の渋みとバニラの甘さ。その「ありえない組み合わせ」が、なぜかこれほど美しく成立しているのは、トム・フォードというデザイナーが持つ「退廃の美学」があってこそです。
纏った瞬間、あなたの香りはもう他の誰とも重ならない。
それがこの香水の、唯一にして最大の約束です。
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